リウマチについて

*病態
 リウマチ病学は主に臨床的専門分野であり、今でもなお特別な検査よりも患者の病歴の上手なとり方と診断をたよりとしている。
 診断には2つの局面がある。
1.存在するリウマチ性疾患の鑑別
2.その疾患の日常生活への影響の評価
 診断は主としてパターン認識に基づく
 その疾患の年齢や分布、関連した特徴などである。
 幾つかの研究では、心理的ストレスが多くのリウマチ性疾患の悪化を促進する一要因であることを示唆している。


 リウマチ病の中の慢性関節リウマチ(RA)について述べることにする。


*病因と罹患率
 病因はわかっていない。免疫学的変化が複数の因子によって始動されるようである。
 全人口の約1%に発生し、男性の約2〜3倍の割合で女性に多い。
 発症はどの年代にもあるが、25歳〜50歳の間で最も多発する。


:慢性関節リウマチの診断には4つの基準が存在している必要がある。
 (基準1から4は6週間以上存在していなければならない)
1.朝のこわばり>=1時間
2.関節炎>=3関節領域
3.手関節の関節炎(手首、中手指節間または近位指節間関節)
4.対称性関節炎
5.リウマチ結節
6.血清リウマチ因子、正常対照者で陽性<5%の方法で
7.X線上の変化(慢性関節リウマチに典型的な手のX線変化は骨のびらん、明瞭な骨の脱灰)

*治療

 患者の75%もの多くが、病気の最初の1年間に、保守的処置によって何らかの改善をみている。しかし10%以上が十分な治療にもかかわらず結局は機能障害となり、生活を著しく障害する。
:安静および栄養
 重症で最も痛みのある段階では、時にベットでの短期間の完全な安静が指示される。
 それ程重症でない症例では、規則的な安静期間が指示される。また、局所的な関節の安静を指示される。
 ふつうの食事で一般的には十分である。食事に関連した病状再燃を示す患者はほとんどいない。魚および植物油の補足は現在調査中のようで、症状に何らかの改善をもたらすことがあるようだ。


:RA治療の目的は 1.RA炎症の鎮静化
           2.疼痛およびこわばりの除去
           3.RA炎症の根幹をなす免疫異常の是正
           4.関節機能の維持・強化
           5.関節変形の予防
           6.関節破壊の予防・遅延  など
 内、薬物療法では1〜3が特に重視される。


*薬
 本症の薬物療法は症例によって異なり同一症例でも経過中活動性が変化するために、画一的なものはない。


非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs):
 サリチル酸塩:比較的安全で安価で、非アレルギー性で、抗炎症性でありRAの薬物療法では伝統的な礎石である。
 アスピリンは0.6〜1.0g(300mg錠を2〜3錠)を食事時と就寝時軽食と一緒に1日4回服用する事から始める。投与量はその後増量し、最大の効果があるかあるいは軽度の毒性投与量(例、耳鳴り・聴力減少)に達するまでとしている。最終投与量は3〜6.5gまで変化することがある。平均投与量は1日当たり4.5gである。軽度の胃障害は食間の制酸薬あるいはスクラルファートで防げる。腸溶剤や緩衡錠剤は、胃炎あるいは穿孔ヘルニアによる消化不良を合併する患者にしばしば有効である。
 その他のNSAIDsは、良い効果を得るのに十分量のアスピリンに耐えられない患者やより少ない回数の投薬がコンプライアンスの改善など大きな利点をもたらす患者に用いられる。通常、1回に1種類の薬剤を与える。
 薬は効果がないと推定する前に、少なくとも2、3週間は試される。
−日本薬剤師会雑誌第49巻第4、5号〜「非ステロイド系抗炎症薬」参照のこと

遅効性薬剤:
 治療にこれらを追加する最適のタイミングが、現在検討されている。急速に進行する病気では、初期に使用されることがある。
 アスピリンやその他のNSAIDが3〜4ヶ月の投与後でも十分に効果的でない場合は、金、ペニシラミン、スルファサラジンのような、徐々に作用するか、または可能性として薬のうちの一つを追加することが考えられる。
(成分:ブシラミン)商品名リマチル

(成分ペニシラミン)商品名メタルカプターゼ
 急性のRA患者で金が作用しないか毒性を生じさせるような症例で用いられる。
 中止ぜざるをえないような副作用は金よりよく起こる。骨髄抑制、蛋白尿、腎ネフローゼ、その他深刻な毒性あるいは発疹や味覚障害を引き起こしいずれも中止が必要である。致死例も報告されている。

(成分スルファサラジン)商品名アザルフィジンEN錠
 潰瘍性大腸炎に使われて久しいが、現在はRAによく用いられるようになってきた(元来RAのために合成された)。通常、胃などでの副作用を防止するため腸溶剤の形で与えられ、消炎鎮痛剤などで十分な効果が得られない場合に使用する。1 g朝夕2回に分服。1回30日分投薬適用除外(平成9年11月末日まで)
 効果は3ヶ月以内にみられる。
 同一成分の普通錠剤、坐剤があるがリウマチの適応をとっているのは腸溶剤のみである。また、大腸炎の用量は1日最大8gまで認められているが、リウマチは1日1gまでである。メーカーに問い合わせたところ、1gと2gのリウマチに対する臨床効果は差が無く、かつ、2gの時は副作用が強く出たため、1gと定めたと言うことだ。

金化合物:
 通常、アスピリンや1あるいは2つの他のNSAIDsが急性関節炎症状に対して十分な除痛や抑制効果を示さない場合に、追加して投与される。ただし、明らかな肝性あるいは腎性の疾患、あるいは血液疾患を持つ患者では禁忌である。

(成分:金チオリンゴ酸ナトリウム)商品名シオゾール 注射
 副作用として、掻痒、皮膚炎、胃炎、ネフローゼ症候群の有無にかかわらないアルブミン尿症、顆粒球減少症、血小板減少性紫斑病、再生不良性貧血、下痢、肝炎、肺炎および神経障害などがあるが、発現した場合は投与を中止するべきである。

(成分オ−ラノフィン)商品名リドーラ錠・グレリース錠・リザスト錠
 注射可能な金とは異なり、下痢および胃炎が主な副作用である。

コルチコステロイド:
 最も劇的な効果のある即効性の抗炎症薬である。しかしながら、RAは通常、数年間は活動性があり、臨床効果は時につれ減少することがある。また、関節の破壊の進行を防ぐことはない。その上、病気が活動性である時、激しい反跳現象が休薬後に起こる。それらの副作用があるため、危険性が少ない薬の、長期間にわたる評価の後にのみ投与されるものである。しかし、多くの患者にとって、臨床的な発症発現を即効性に抑えるものであり、関節機能を維持し、かつ日常の職務を続行するために用いられるが、長期間の使用で生じる合併症に注意しなければいけない。
 投与量はプレドニゾロン7.5mg/日を超えるべきではないが、脈管炎、胸膜炎、あるいは心膜炎のようなRAの重度な全身症状発現のある場合は別である。
 コルチコイドエステルの関節内注射は特に痛みのある関節の局所的滑膜炎を制御するのに一時的な手助けとなる。トリアムシノロンアセトニドも、非常に長い間炎症を抑えることがある。ブチル酢酸プレドニゾロンも効果的である。プレドニゾロンあるいはデキサメタゾン21−リン酸は関節からの急速な排出および非常に短い活性のため奨められない。
 注射を受けた比較的痛みのない関節への最大負荷は、関節の破壊を加速してしまう。
 コルチコステロイドは、結晶性であるので、局所の炎症は、約2%の患者で注射後数時間以内に一時的に増加する。

メトトレキサートやアザチオプリン:
 このような細胞毒性あるいは免疫抑制薬の重症活動性RAへの使用は適応はとられてないが、増加している。それらは炎症を抑え、コルチコステロイド投与量を減らすことができる。しかし、それらの薬で大きな副作用が起こり肝臓機能障害、肺炎、骨髄抑制などの危険性が増す。患者はこの起こる可能性のある副作用について十分説明を受けるべきである。

(成分メトトレキサート)商品名メソトレキセート
 近年は、RAの治療に広く用いられ重度のRAの初期から用いられることがある。効果が3〜4週間で見られることがあるためである。週1回2.5〜15mgを単一投与する。通常7.5mg/週で始め、必要に応じて徐々に増やす。アルコール中毒者および糖尿病患者には避けるべきである。患者がこの薬を使用し続ける場合は肝生検が必要とされることがある。肝機能の検査は欠かせない。臨床的に問題となる肝線維症は幸いにも一般的ではない。まれにしかない致命的な合併症に肝炎がある。関節炎の重度の再発が中止の後起こりうる。
 現在、メーカーはリウマチ適応に向け治験中で、申請を予定している。

(成分アザチオプリン)商品名アザニン錠・イムラン錠
 1日1〜2回として、約1mg/kg/日(50〜100mg)から始める。投与量は6〜8週間後に、4週間間隔で、0.5mg/kg/日ずつ、最大2.5mg/kg/日まで増加できる。維持は、最小の効果投与量でなされる。
 
 米国ではRAには認められていないにもかかわらず、シクロホスファミドも効果があると証明されている。が、毒性リスクが大きいため使われることは少ない。

:抗リウマチ薬は早期から使用され、Aが効果なかった場合はB、さらにCというように、薬の種類を替える。
:ステロイド薬は抗リウマチ薬の効果が出現するまでの短期間、あるいは主に最も痛みが増す進行期の後期に用いられる。


*最近の話題
 抗体やナチュラルインヒビター(可溶性レセプター、アンタゴニスト)を用いた治療の試みがなされている。その中でも、TNF−αに対するに対するキメラ型のモノクロナール抗体を用いた治療試験では、これまでのところ優れた有用性と安全性が報告されている。
 いわゆる、RAを自己免疫疾患とし、体の中の免疫増強作用のあるTNFをブロックすることによって、予想以上にRAの臨床的効果をもたらしているということである。しかし、TNFは癌抑制因子のため悪性腫瘍の発症への関与について慎重な検討が必要である。
:インヒビター=阻害剤。
:TNF=腫瘍壊死因子。分子量4万の糖蛋白質でマクロファージにより生産されるサイトカインの
     一種。ほとんどの悪性腫瘍に有効であり、正常細胞には作用を示さない。
:キメラ=モザイク。遺伝子型の異なる2種類以上の組織が同一個体または器官内に共存する状態のこと。
:モノクロナール抗体=免疫グロブリンのひとつ。


*服薬指導
 特に長期投与が必要な薬に対して、なぜその薬が必要かを理解してもらうため、薬剤にどのような効果が期待できるかをデータを挙げて指導するのもひとつである。(下記の代表的DMARD(disease modifying antirheumatic drug)の投与経過参照。)
:RAは治療により寛解に至る例、至らないまでもClass2程度で生涯経過する例が多い。
:治療方針の最終決定者は患者自身であること。
:経済的な問題のため治療を断念する例や、地理的問題で通院困難になり断念する例は、社会福祉資源を説明する。
:副作用と思われる症状が出たときはすぐに主治医、薬剤師に相談するように話す。

リウマチに適応のある薬効別・成分名・代表的商品名
*鎮痛消炎剤
解熱鎮痛剤 アスピリン(ミニマックス)
      アスピリン・アスコルビン酸(E・A・C錠)
      アスピリン・ダイアルミネ−ト(バファリン)
        禁忌
        ・痛風治療剤スルフィンピラゾンを投与している患者[スルフィンピラゾンの尿酸排泄作用に拮抗する]
        ・抗ウイルス剤ジドブジンを投与している患者[ジドブジンのグルクロン酸抱合を競合的に阻害する可能性があり,相互の毒性作用を増強するおそれがある]
アントラニル酸系消炎・鎮痛・解熱剤 フルフェナム酸 ・フロクタフェニン(イダロン)
オキシカム系消炎鎮痛剤・ピロキシカムプロドラッグ アンピロキシカム(フルカムカプセル)
            テノキシカム (チルコチル錠)
            ピロキシカム(フェルデン バキソ)
サリチル酸系解熱鎮痛剤     サリチルアミド(サリチルアミド「イワキ」)
サリチル酸系鎮痛・消炎・解熱剤 サザピリン(サリナ錠)
チオフェン酢酸系鎮痛・抗炎症剤 チアプロフェン酸(スルガム錠)
ピラゾロン系消炎鎮痛剤     ケトフェニルブタゾン(ケタゾン)
フェニルアルカン酸系鎮痛・消炎剤 フルルビプロフェン(フロベン アドフィード)
フェニルプロピオン酸系消炎・鎮痛・解熱剤 イブプロフェン
フェニルプロピオン酸系鎮痛・抗炎症剤   アルミノプロフェン(ミナルフェン)
フェニル酢酸系消炎・鎮痛・解熱剤     フェンブフェン(ナパノール)
フェニル酢酸系鎮痛・抗炎症剤       アンフェナクナトリウム(フェナゾックス)
プロピオン酸系鎮痛・消炎・解熱剤 フェノプロフェンカルシウム(フェノプロン)
                 プラノプロフェン(ニフラン)
プロピオン酸系鎮痛・消炎剤    ザルトプロフェン(ソレトン)
                 ナプロキセン(ナイキサン)
持続性抗炎症・鎮痛剤 ナブメトン(レリフェン)
持続性消炎鎮痛・ジアリルオキサゾル誘導体 オキサプロジン(アルボ)
消炎・鎮痛・解熱剤 フルフェナム酸アルミニウム(オパイリン)
消炎・鎮痛プロドラッグ スリンダク(クリノリル)
消炎剤 モビラ−ト
消炎鎮痛・インドメタシン誘導体 マレイン酸プログルメタシン(ミリダシン)
インドメタシンプロドラッグ アセメタシン(ランツジールコーワ)
非ステロイド性消炎鎮痛解熱・未熟児動脈管開存症治療剤 インドメタシン(インダシン)
組織活性型消炎・鎮痛剤抗炎症 インドメタシンファルネシル(インフリー)
鎮痛・抗炎症剤 塩酸チノリジン(ノンフラミン)
        ロキソプロフェンナトリウム(ロキソニン)
        ジフルニサル(ドロビッド)
        ケトプロフェン(メナミン)
        ジクロフェナクナトリウム(ボルタレン)
        エトドラク(ハイペン)
        エピリゾ−ル(メブロン)
        トルフェナム酸(クロタム)
抗炎症・痛風治療剤 ブコロ−ム(パラミヂン)

*抗生物質
ペニシリン系抗生物質  ベンジルペニシリンベンザチン(バイシリン)
複合ペニシリン フェノキシメチルペニシリンベンザチン・フェノキシメチルペニシリンカリウム
        (バイシリンV2)

*抗不安薬
マイナ−トランキライザ− ジアゼパム(セルシン)


*ステロイド
合成副腎皮質ホルモン 酢酸パラメタゾン(パラメゾン)
           メチルプレドニゾロン(メドロール)
糖質副腎皮質ホルモン デキサメタゾン(デカドロン)
           トリアムシノロン(レダコート)
           ヒドロコルチゾン(コートリル)
           プレドニゾロン (プレドニン)
           ベタメタゾン(リンデロン)
           リン酸ベタメタゾンナトリウム
副腎皮質ホルモン   酢酸コルチゾン(コートン)
           
*漢方
漢方製剤 越婢加朮湯      葛根加朮附湯     桂枝加朮附湯
     桂枝湯        桂芍知母湯      五積散
     芍薬甘草附子湯    真武湯        大防風湯
     防已黄耆湯      麻黄湯        麻杏よく甘湯

*その他
にんにく無臭製剤 オキソレヂン末

*抗リウマチ薬(禁忌・慎重投与・相互作用)
疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD) アクタリット(オークル モーバー)
・禁忌:妊婦又は妊娠している可能性のある婦人,授乳婦[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない]
・慎重投与
(a)腎障害又はその既往歴のある患者[腎障害が悪化するおそれがある]
(b)肝障害のある患者[肝障害が悪化するおそれがある]
(c)消化性潰瘍又はその既往歴のある患者[消化性潰瘍が悪化するおそれがある]

RA寛解導入金化合物  オ−ラノフィン(リドーラ)
・禁忌
(a)金製剤による重篤な副作用の既往のある患者[重篤な副作用が発現するおそれがある]
(b)腎障害,肝障害,血液障害あるいは重篤な下痢,消化性潰瘍等のある患者[悪化するおそれがある]
(c)妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(妊婦,授乳婦への投与の項参照)
(d)小児(小児への投与の項参照)
・慎重投与
(a)金製剤による副作用の既往のある患者[同種の副作用が発現するおそれがある]
(b)重篤な消化器障害,腎障害,肝障害,血液障害あるいは薬物過敏症の既往のある患者[再発するおそれがある]
(c)じんま疹,乾癬等慢性皮疹のある患者[発疹,掻痒等の副作用の確認が遅れるおそれがある]
(d)炎症性腸疾患のある患者[悪化するおそれがある]
・相互作用 併用注意
(a)クロロキン,免疫抑制剤,ピラゾロン系薬剤等の血液障害の発生の可能性のある薬剤[血液障害が増強されるおそれがある]
(b)キレ−ト剤(ペニシラミン)[キレ−ト化合物を作り,本剤の血中濃度が低下するおそれがある]
(c)ワルファリン[動物実験で本剤の急性毒性増強が報告されているので,本剤を減量するなど慎重に投与する]
(d)フェニトイン[外国で併用によりフェニトインの血中濃度が増加したとの報告がある]

抗リウマチ剤  ブシラミン(リマチル)
・禁忌
(a)血液障害のある患者及び骨髄機能の低下している患者[骨髄機能低下による血液障害の報告がある]
(b)腎障害のある患者
・原則禁忌
(a)手術直後の患者
(b)全身状態の悪化している患者
・慎重投与
(a)血液障害の既往のある患者
(b)腎障害の既往のある患者
(c)肝障害のある患者
・相互作用 併用注意:金注射剤[in vitroで金注射剤との相互作用が認められたので,金注射剤との併用により副作用の増強あるいは効果の減弱のおそれがある]

水溶性金製剤  金チオリンゴ酸ナトリウム(シオゾール)
・禁忌
(a)腎障害,肝障害,血液障害,心不全,潰瘍性大腸炎のある患者及び放射線療法後まもない患者[症状の悪化及び重篤な副作用が現れることがある]
(b)金製剤による重篤な副作用の既往のある患者[再投与により重篤な副作用を起こすおそれがある]
(c)キレ−ト剤(ペニシラミン)を投与中の患者[重篤な血液障害を起こすおそれがある]
(d)妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳婦[妊婦・授乳婦への投与の項参照]
・慎重投与
(a)金製剤による副作用の既往のある患者
(b)じんま疹,乾癬等慢性皮疹のある患者[症状を増悪するおそれがある]
(c)薬物過敏症の既往のある患者[重篤な過敏症を起こすおそれがある]
(d)肝・腎疾患の既往のある患者[肝・腎症状を悪化させるおそれがある]
(e)高齢者[高齢者への投与の項参照]
(f)小児[小児への投与の項参照]
・相互作用
併用禁忌:キレ−ト剤(ペニシラミン)[重篤な血液障害を起こすおそれがある]
併用注意:免疫抑制剤,フェニルブタゾンやオキシフェンブタゾン等の血液障害の発生の可能性のある薬剤[これらの医薬品との併用により血液障害の発生の可能性があり,併用はできるだけ避ける]

慢性関節リウマチ治療剤 ロベンザリット二ナトリウム(カルフェニール)
・禁忌
(a)重篤な腎障害のある患者[血中半減期の延長,血中濃度・時間曲線下面積の増大等により,副作用が増強される]
(b)妊婦,妊娠している可能性のある婦人(妊婦,授乳婦への投与の項参照)
・慎重投与
(a)腎障害又はその既往歴のある患者[血中半減期の延長,血中濃度・時間曲線下面積の増大等により,副作用が増強される]
(b)肝障害のある患者[一部は肝臓で代謝されるため,これらの患者では高い血中濃度で推移する可能性がある]
(c)消化性潰瘍又はその既往歴のある患者[投与により消化器系副作用がみられ,更に非ステロイド系消炎鎮痛剤と併用されることから,注意を要する]
・相互作用 併用注意:血漿タンパクとの結合率が高いので,他剤と併用によりその作用を増強あるいは減弱するおそれがある

リウマチ・ウイルソン病治療剤  ペニシラミン(メタルカプターゼ)
・禁忌
(ア)血液障害のある患者[再生不良性貧血等の重篤な血液障害を起こすおそれがある]
(イ)腎障害のある患者[ネフロ−ゼ等の重篤な腎障害を起こすおそれがある]
(ウ)SLEの患者[SLEの症状を悪化させるおそれがある]
(エ)成長期の小児で結合組織の代謝障害のある患者[結合組織異常を起こすおそれがある]
(オ)金剤が投与されている患者(相互作用の項参照)
(カ)妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(妊婦,授乳婦への投与の項参照)
・原則禁忌
(ア)高齢者[重篤な血液障害等を起こすおそれがある]
(イ)手術直後の患者[重篤な血液障害等を起こすおそれがある]
(ウ)骨髄機能の低下している患者[重篤な血液障害等を起こすおそれがある]
(エ)全身状態が悪化している患者[重篤な血液障害等を起こすおそれがある]
(オ)授乳婦(妊婦,授乳婦への投与の項参照)
・慎重投与
(ア)血液障害の既往のある患者[血液障害を起こすおそれがあるので血液検査を定期的に行う(一般的注意の項参照)]
(イ)腎障害の既往のある患者[腎障害を起こすおそれがあるので尿タンパク等の腎機能検査を定期的に行う(一般的注意の項参照)]
(ウ)肝障害のある患者[肝機能異常を起こすおそれがあるので肝機能検査値に注意する]
(エ)ペニシリン系薬剤に対して過敏症の既往のある患者
(オ)免疫抑制剤が投与されている患者(相互作用の項参照)
・相互作用
(a)併用禁忌:金剤[金剤とのキレ−ト作用により金剤の体内動態を変化させ,副作用を起こすおそれがある]
(b)併用注意
(ア)免疫抑制剤[副作用が増強するおそれがある]
(イ)鉄剤[効果の減弱のおそれがあるので,やむを得ず投与する場合には,本剤との同時投与は避ける]

潰瘍性大腸炎治療・抗リウマチ剤  サラゾスルファピリジン(アザルフィジンEN)
・禁忌
(a)サルファ剤又はサリチル酸製剤に対し過敏症の既往歴のある患者
(b)新生児,未熟児(新生児・未熟児・小児等への投与の項参照)
・慎重投与
(a)血液障害のある患者
(b)肝障害のある患者
(c)腎障害のある患者
(d)気管支喘息のある患者[急性発作が起こるおそれがある]
(e)急性間欠性ポルフィリン症の患者[急性発作が起こるおそれがある]
(f)グルコ−ス‐6‐リン酸脱水素酵素(G‐6‐PD)欠乏患者[溶血が起こるおそれがある]
(g)妊婦又は妊娠している可能性のある婦人,授乳婦(妊婦・授乳婦への投与の項参照)
(h)他の薬物に対し過敏症の既往歴のある患者
(i)(腸溶錠)高齢者[高齢者への投与の項参照]
・相互作用 併用注意
(a)スルホニルアミド系及びスルホニルウレア系経口糖尿病用剤[他のサルファ剤で,肝での代謝抑制,又はタンパク結合の置換により,作用を増強し,低血糖が発症したとの報告があるので,これらの薬剤の用量を調節するなど注意する]
(b)クマリン系抗凝血剤[他のサルファ剤で,肝での代謝抑制により血中濃度が上昇し,プロトロンビン時間が延長したとの報告があるので,これらの薬剤の用量を調節するなど注意する]
(c)葉酸[葉酸の吸収を低下させることがあるので,葉酸欠乏症が凝われる場合は,葉酸を補給する]
(d)ジゴキシン[ジゴキシンの吸収を低下させることがある]

核酸合成阻害イミダゾ−ル系免疫抑制剤  ミゾリビン(ブレディニン)
・禁忌
(a)本剤に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者
(b)白血球数3,000/mm3以下の患者[骨髄機能抑制を増悪させ,重篤な感染症,出血傾向等が発現するおそれがある]
(c)妊婦又は妊娠している可能性のある患者[妊婦・授乳婦への投与の項参照]
・慎重投与
(a)骨髄機能抑制のある患者[骨髄機能抑制を増悪させ,重篤な感染症,出血傾向等が発現するおそれがある]
(b)細菌・ウイルス・真菌等の感染症を合併している患者[骨髄機能抑制により,感染症を増悪させるおそれがある]
(c)出血性素因のある患者[骨髄機能抑制により,出血傾向が発現するおそれがある]
(d)腎障害のある患者[一般的注意の項(b)参照]

*適応外薬
メトトレキサート (メソトレキセート)
・吸収に影響を与える薬剤
低下させる:ネオマイシン・ナイスタチン・ポリミキシンB・バンコマイシン
促進させる:カナマイシン
・排泄を低下させる薬剤
腎肝からの排泄低下:プロベネシド
腎毒性を持つ:シスプラチン・アミノ配糖体・アムホテリシンB・シクロスポリン
・葉酸代謝拮抗作用を有する薬剤 ST合剤
・機序不明の相互作用を有する薬剤
ラニチジン(汎血球減少)・グラフェニン(腎不全)・フルオロウラシル(重度の皮疹)
                                          以上
参考文献:メルクマニュアル第16版   医療用日本医薬品集1997年1月版
     今日の治療指針1997   日本医師会雑誌第116巻第9号   香川県薬医薬品情報197号


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