「お薬」きちんと飲めていますか?  きっかけは、お薬の整理のお手伝いから

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 「残薬バッグ普及推進事業」について

 岐阜県薬剤師会では、平成28年から、薬局において患者さんが飲めずに残っている残薬の整理をお手伝いする、残薬対策事業に取り組んでいます。
 令和元年も県からの委託を受けて、患者さんのお薬の整理をお手伝いいたします。
 薬局などでお渡しするお薬整理バッグ(袋)に、患者さんのお宅にある飲めずに残っているお薬を入れて、お薬手帳と一緒に調剤のときなどに薬局に持参していただきますと、お薬の整理をさせていただきます。
 詳しくは、薬局で薬剤師にお尋ねください。

※「残薬バッグ」という言葉は、聞きなれない言葉であることから、「家で飲めずに残っているお薬」を入れる袋という意味で、「お薬整理バッグ」などと言い換えてご説明することにしています。


1. 薬剤師がお薬整理(残薬整理)をすると、こんなメリットがあります

薬剤師は、

〇 処方医と相談し、きちんと服薬できる方法を考えます

〇 古くて使えなくなった薬を整理します

〇 医師からの処方薬、市販薬、健康食品(サプリメント)などとの飲み合わせをチェックします 

 
2. お薬のことは薬剤師にご相談ください
 
 治療のために必要な薬ですが、一方で服用する薬の種類が多くなるほど副作用の発生や転倒の危険性も増加していきます。
特に、5~6種類以上になるとこの傾向は顕著になってきます。また、薬の種類が多くなれば、飲めない薬(残薬)も起こりやすくなります。
 こんなとき、薬剤師はお薬の整理をきっかけとして、患者さんがきちんとお薬を飲めなかった理由を考えて、どうすれば良いか対応していきます。
 
 たとえば・・・
  〇 多くの種類のお薬を飲んでいて不安だと思う
  〇 薬がのみにくい
  〇 飲み残しの薬があるとき
  こんなときは薬剤師が対応していきます
 
 
3. 情報提供
 
  一般の方にも役立つと思われる「薬の正しい使い方Q&A」をご紹介します。
 
Q1 痛み止めの貼り薬について、同じお薬を何枚も貼っておられる方がみえるが、大丈夫でしょうか?
Q2 薬をジュースやカフェインの入っていないお茶に溶かして飲んでもらう事はいいのでしょうか?
Q3 食事がとれないときの食後のお薬はいつもどおりに飲んでいただいてもいいですか?
Q4 他のお薬と一包化できないお薬はありますか。また、一包化する基準はありますか?
Q5 男性・女性、体格差の大きい方が同じお薬を飲んでおられますが、体格の小さい方にとってお薬の効果が強く出るということはありませんか?
Q6 錠剤は、かんで飲んだり、砕いてもいいですか?
Q7 発熱するとすぐに市販の解熱剤を飲まれますが、病院から処方されたお薬と一緒に服用して大丈夫でしょうか?
Q8 複数の科で薬を処方されており、お薬手帳もありますが、飲み合わせによる副作用などは避けることが出来ているのでしょうか?
Q9 ジェネリックはなぜ価格が安いのでしようか?今までのお薬と成分は同じでしょうか?
Q10 飲み残しのお薬が沢山あるご家族から、通院が遅れてお薬が足りなくなったら、前のお薬を飲ませて欲しいと言われたが使用期限がわからず心配です。使用期限はありますか?
Q11 目薬の上手なさし方(介助)を教えてください。
Q12 慢性腎臓病を悪化させないための生活上の注意点について教えて下さい。

      


 
Q1. 痛み止めの貼り薬について、同じお薬を何枚も貼っておられる方がみえるが、大丈夫でしょうか?
  ⇒ 貼付枚数や使用量が増えると痛み止めの錠剤と同様に胃があれるなどの副作用に注意しての使用が必要になります。
   ただ、貼付枚数が少ないからと言って安心ではなく、少ない枚数でも副作用を発現した報告例もあります。


Q2. 薬をジュースやカフェインの入っていないお茶に溶かして飲んでもらう事はいいのでしょうか?
  ⇒ 薬を水やぬるま湯以外で服用すると、薬によっては、効き目が弱くなったり、また強くなったり、味がひどくなったりする場合がありますので、水やぬるま湯で服用するのが一番いいでしょう。
   例えば、牛乳だとさまざまなくすりに影響を与えます。一部の抗生物質の場合、牛乳といっしょに飲むと、消化管からの吸収が低下してしまい薬の効果が十分に得られなくなってしまいます。ほかにも、便秘薬や胃腸薬のなかには、牛乳といっしょに飲むと、薬が胃で溶けてしまい、胃のむかつき、吐き気といった副作用を現わすものもあります。
   グレープフルーツ(ジュース)は、高血圧のくすり(カルシウム拮抗薬)といっしょにのむと、血圧が下がりすぎてしまうことがあります。


Q3. 食事がとれないときの食後のお薬はいつもどおりに飲んでいただいてもいいですか?
  ⇒ 薬の種類によって違うため、自己判断は禁物です。空腹時に飲むとよくない薬や、糖尿病薬など食事と薬の服用時間に特別な注意が必要な薬もあります。しかし、それ以外は通常の食事の時間に合わせて薬を飲みます。何かわからないこと、不安なことがあるときには薬剤師に相談してください。


Q4. 他のお薬と一包化できないお薬はありますか。また、一包化する基準はありますか?
  ⇒ 吸湿性が高く包装から出せない薬や、休薬期間のある薬など、管理上の問題などで、一包化できない薬が一部あります。また睡眠薬や下剤など症状に合わせて服用する薬の場合も、あえて別にする場合もあるため、詳しくは薬剤師と相談して一包化できるかどうかを確認してください。一包化を行う場合は、一定の保険上の基準が設けられています。飲み忘れ、飲み誤り、心身の特性などの治療上の必要性があると医師や薬剤師が認めた場合は、一包化を保険で行うことができます。
   上記以外の場合でも、サービス(有料の場合有り)でも行うことが可能なので、詳しくは薬剤師に相談してください。

Q5. 男性・女性、体格差の大きい方が同じお薬を飲んでおられますが、体格の小さい方にとってお薬の効果が強く出るということはありませんか?
  ⇒ お薬は、通常体重60kgで設定されているものが多く、効果は若干、体格の小さい方に強く出ることがあります。そのため医師は、体格、症状や原因、体質、年齢などを考えて一人一人の患者の薬をきめています。同じ症状の病気でも、効果が出ない場合や、逆に効果が強く出でしまうことがあるので、他人に薬を譲ったり、貰ったりしないようにしましょう。


Q6. 錠剤は、かんで飲んだり、砕いてもいいですか?
  ⇒ お薬によっては、徐放錠といってお薬の成分が徐々に溶けていくように作られているものや、腸溶錠といって腸で溶けるように作られているもの、お薬の苦みを和らげるようにコーティングされているものなどがあるため、お薬はかまずに、砕かずに服用してください。


Q7. 発熱するとすぐに市販の解熱剤を飲まれますが、病院から処方されたお薬と一緒に服用して大丈夫でしょうか?
  ⇒ 市販薬であっても病院から処方されたお薬と一緒に服用すると、飲み合わせによっては副作用が出たり、逆に効果をなくしてしまう場合があります。処方薬を受け取るとき、市販薬(成分名がわかる説明書や外箱があると嬉しいです)を使用していることを話し、問題が無いか薬剤師に確認してもらいましょう。


Q8. 複数の科で薬を処方されており、お薬手帳もありますが、飲み合わせによる副作用などは避けることが出来ているのでしょうか?
  ⇒ お薬手帳を活用すると、飲み合わせの支障がないかどうか(お薬の「相互作用」)や、思わぬ症状について副作用の可能性があるか無いかなどを短時間に確認できます。「毎回手帳を持参する」と共に「薬局や病院ごとに手帳を分けない、一冊に記録をまとめる」ことが大切です。お薬手帳には調剤されたお薬だけでなく、自分で買った薬や体調変化などを自分で直接書き込んでも全く差し支えありません。お薬に関係して薬剤師の判断のヒントになる場合が多くありますので、どんどん活用しましょう。


Q9. ジェネリックはなぜ価格が安いのでしようか?今までのお薬と成分は同じでしょうか?
  ⇒ ジェネリック医薬品は先発医薬品の特許が切れた後に発売されるため、開発費などの費用がかかりません。よって価格が安く発売されています。ジェネリックは有効成分や効果は先発医薬品と同じであることが確認されていますが、添加物が異なる製品もあります。アレルギーなどの心配がある方は、先発メーカーの発売するAG(オーソライズドジェネリック)という製品もありますから、詳しくは薬剤師に相談して下さい。


Q10.  飲み残しのお薬が沢山あるご家族から、通院が遅れてお薬が足りなくなったら、前のお薬を飲ませて欲しいと言われたが使用期限がわからず心配です。使用期限はありますか?
⇒ 直射日光、湿度、温度などによって医薬品の成分が分解したり、変質したり、また効果が弱くなったりすることがあるため、医薬品も使用期限が定められています。すなわち、薬の効き目が変わらずに使える期間が、使用期限となります。一般用医薬品(市販薬)の場合は、外箱に使用期限が印刷してあるので、それを確認してください。
 病院などで処方されたお薬の場合は、医師が診察時の患者さんの体調や症状などに合わせて、処方したものですから、医師の指示通りに最後まで服用してください。のみ忘れなどで残ったからといって、使用期限がわからない状態で使用すると、効果がなかったり、症状がさらに悪化したり、思わぬ副作用が出たりすることもあります。特に、シロップ剤や点眼剤などの液状の医薬品は、開封後は品質が変わりやすいので注意してください。
  飲み残しが沢山ある場合は、その整理を薬剤師が行うこともあります。   
慢性病の薬の場合は、災害時のことを考えて1週間程度は余分に持っていた方がよいですが、それ以上にある場合は、薬剤師に相談してください。


Q11. 目薬の上手なさし方(介助)を教えてください。
⇒ 2つの方法をご紹介します。
① 目薬をさす手(右手)とは反対の手(左手)でゲンコツをつくりまぶたを引きます。そこに点眼する方の手を置いて目薬をさします。目薬をさす方の手がゆれたり、動きにくいので上手に目薬をさしやすくなるでしょう。
② 左眼に目薬を差す場合。左手薬指で下まぶたをぐっと下げ、人差し指で上まぶたをぐっとあげて目薬をします。
目薬を差すときは右手の親指、人差し指中指で目薬を持ちます。左手中指と右手中指の第一関節側面どうしを合わせて安定させたら絶対こぼしません。    
  最初に手を洗いましょう、片目に1滴の滴下で十分効果を発揮します。 さした後は、目をパチパチしないで、5分ほど優しく目を閉じていてください。  



Q12.慢性腎臓病を悪化させないための生活上の注意点について教えて下さい。
⇒ 下記に挙げることは、腎臓の血流を低下させ、腎臓が酸素不足になることで、急激に悪化することがありますので、注意して下さい。 
① 鎮痛剤の使い過ぎ
 非ステロイド性抗炎症薬は、痛みや発熱を抑える目的でよく使われます が、必要以上に多く使用したり、長く使い続けないようにしましょう。
② 脱水
 体内の水分が多く失われると、腎臓に流れ込む血液量が減少します。多くの場合、脱水は熱中症や下痢・嘔吐で起こります。このような場合には、水分補給をしましょう。
③ 低血圧
 血圧を下げるお薬が効きすぎた時に起こります。そうしたお薬を使って いて、立ちくらみやふらつきがよく起こる場合は、医師又は薬剤師に相談しましょう。

                

岐阜県薬剤師会薬局委員会在宅・介護グループ
                「介護者のための薬の正しい使い方Q&A」から抜粋

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